３月１３日の礼拝～「人生はやり直せる」～聖書に学ぶ人生のセーフティーネット

１週遅れで、申し訳ありませんが、大地震直後の安食牧師の礼拝メッセージの要約です。

○ヨシュア記２０章１節～９節
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今日の箇所は、イスラエル人が過ちを犯した時に神様がセーフティーネット
を用意された話です。それは「逃れの町」という。
カナンの国を征服した民は部族ごとに土地を分割したが、かつて神様がモ
ーセにも命じ、ヨシュアにも再度命じた逃れの町を作れということだった。

それは６箇所おかれた。ヨルダン川を挟んで北、真ん中、南、右、左、それ
はカナンの地のどこにいても、半日ほどで行き着ける場所でした。
逃れの町とは、過失によって人を殺してしまった場合、その人は家族親族
の敵討ちをされないで済むように作られた。

例えば、２人が伐採のため一緒に森で作業中、一方の人の斧の刃が取れて
他の一人に当たり死んだ場合。
又２人で石積みをしていて上の人が思わず手を滑らせて石を落とし下の人
ガそれに当たって死んだ場合、殺意もないのでただちに逃れの町に逃げ込
みます。
その町の長老に自分が過失で人を殺してしまった事を訴える。受け入れて
もらえたらそこに住める。

１．人間の弱さを知る神の知恵

モーセの律法によれば目には目、歯に歯、命には命、殺意や敵意をもっ
て殺したら自分も殺される。でも逃れの町に入れば誰も殺す事はできない。
過失の犯罪者を守る制度で大祭司が死んだら帰れる。

この制度は神様の知恵を表している。神様は人間がいかに弱く、間違い易
い者であるかをご存知です。故意でなくても人を殺すことがある。
私達が対人関係でもこの様人間理解をもてばもっと豊かな人間関係がもてる
でしょう。人は失敗を犯す者である。私達はしばしば人に完全さを求め過ぎる。

・アブラハム・リンカーン大統領の寛容さ

リンカーンは、南北戦争のとき、部下の側近の者が南部の人々を悪く言う
ことを絶対に赦さなかった。

「南部の連中はどうしようもない。奴隷制度に掴まって奴隷を解放しようとしない」

等と悪口を聞くとたしなめて

「我々と彼らの立場が全く違うからであって、もし我々が南部に住んでいたら彼ら
と同じ意見をもったかもしれないよ」

「泥棒にも三分の理」という。泥棒は悪いが盗む者にも理由があるかもしれない。
例、父はいない。母は病気でその子は何日も食べていない。店の前で見た食
べ物を盗んでしまった。そういう事情を知ると相手の立場が理解できる。

当時南部は大地主が沢山住んでいた。綿花畑で黒人達が奴隷として働いていた。
北部の人々は非人道的だとして戦争になった。その中でもリンカーンは南部の人々
を理解しようと努めたのです。

ですから彼は多くの敵にも慕われ愛された人物でした。彼の葬儀で政敵といわれた
スタットンという人が弔辞を述べた。

「我々は偉大なリーダーを失った。そして私は個人的に人生最良の友人を失
ってしまった。彼ほど人の心を理解した人はいない」

といって棺にすがり号泣したそうです。
リンカーンの人柄を伝えるエピソードですが、私達はリンカーンよりも更に
不完全さを分って下さる方イエス様がいます。

ヘブル人への手紙４章１５節～１６節にこうあります。
「私達の大祭司は、私達の弱さに同情できない方ではありません。罪は犯され
ませんでしたが、全ての点で私達と同じ様に試みに会われたのです。ですから
私達は憐れみを受け、また恵みを頂いて、おりにかなった助けを受けるために、
大胆に恵みの御座に近づこうではありませんか。」

私達は失敗しても、罪を犯してもイエス様のもとにもって行こう。
イエス様は驚かない

「うーんそれは分っていたよ。もう一度やり直そう」

と言って下さいます。

２　人間の動機を探る神の真実

この町には人間の動機を重要視されるというものがあります。過失であろうと
なかろうと人が殺されたという事実は同じですが、何故殺したかは別です。
故意か過失か・・・イエスキリストがきた時、宗教家達を「白く塗った墓石」
「偽善者達め」と痛烈に非難した。この宗教家達は堂々とした御祈りをして、
１週間に一度は断食をした。貧しい人に施しをした。それなのにイエス様は彼ら
の動機を見ぬかれた。彼らは人々の称賛を得たいという自己中心の動機だった。

神を愛する心とか人を憐れむ心ではなかった。自分のためだった。その動機を憎んだ。
教会はそういう罠に陥ることがある。誰も褒めてくれないなどという。
それは人の評価を求めているのであって神の評価ではない。
パウロは「人を喜ばせようとしてではなく、神を喜ばせようとして」と言う。
パウロは人の視線ではなく、神の評価だった。逃れの町の制定は、神が人の
動機をご覧になって、過失で殺してしまった人を救おうとされる神様の真実さ
を表しています。

３．人間の回復を願う神の愛

神様は過ちを犯した人を罰するのではなく、人を赦しもう一度立ち直らせ様とされる、
そういう愛にのお方であるということを逃れの町は表わしています。
聖書全体が私達に語る、大切なメッセージの１つは私達の過去はどうであれ、
やり直す事ができるというものです。神様は何度も何度もやリ直しのチャンスを
与えてくれるのです。聖書には正にやり直しの人生の記録が一杯です。

例１．パウロの場合
パウロは初代教会のリーダーでした。新約聖書の半分を書きました。彼ほど大きな
働きをした人はいないかもしれません。しかし彼がクリスチャンになる前はどんな
人生を歩んできたか。彼はパリサイ派の学者で熱心なユダヤ教徒だった。
クリスチャンを迫害するのを使命と考えていた。事実彼は迫害し、投獄し殺害していました。
普通なら赦されるはずがありません。しかしダマスコの町に行く途中復活のキリストが現れて、
パウロの人生を造り変え彼にもう一度やり直しのチャンスを与えたのです。
それがなければその後の彼の働きは残されてなかった筈です。

例２．ペテロの場合
彼はイエス様の弟子になり、中心的なリーダーになっていきます。しかしあの日
イエス様を３度も命をかけて知らないと言いました。
「あんな奴は知らない。俺は関係ない」普通はそこで人生を終る。
でも復活したイエス様は落胆してるぺテロの元に来られて、ペテロを励まし、
彼の心を癒し再び重要な使命を与えてくださった。彼のその後の働きは使徒の働き
に残っています。

例３．モーセの場合
モーセは旧約聖書では最も偉大なリーダーかもしれない。彼は40歳の時に仲間が
エジプト人に迫害されているのをみて、エジプト人を殺してしまう。
そして殺人者として逃亡した。普通なら人生を終っても可笑しくない。
しかし４０年後８０歳のモーセに神様が現れて「出エジプト」という大きな使
命を与えた。彼は立派にその使命をやり遂げることができたのです。

例４．ダビデの場合
ダビデはイスラエルの黄金時代を築いた王様です。素晴らしい業績を残した。
しかし彼も罪を犯した。殺人と姦淫です。普通ならそれで終わりです。
しかし彼が悔い改めた時彼にもう一度チャンスを与えてくださったのです。
聖書はどのページを開いても神様からもう一度チャンスを与えられた人の記録
で埋まっています。

今日の箇所の６節に逃れの町に住んだ人はいつまでその町に居なければならないのか。
それは大祭司が死んだら、その町から出ていってよいのです。
その咎を赦されて自分の町へ帰ることが出来たわけです。命には命という必ず
命で償わなければならないかったのです。過失でも人の命を奪ったならば必ず
命によって償わなければならない。過失のなら自分以外の誰かの命が必要だった。
それはこの場合大祭司の命だったのです。

私達の罪を償うために本当は自分の命を差し出すべきなのです。永遠の裁きを受ける。
しかしイエスキリストが私達の代わりに死んでくださった。私達はイエスキリストの
十字架の死によって罪赦され、キリストの復活によって永遠の希望をもつことができ、
キリストの昇天によって代わりに来られた、助け主聖霊によって、人生を新しく生き
ることができるのです。

・山城テモテさん（ティーンチャレンジ依存症解放訓練センター所長）の証し
彼はアメリカ人の父と日本人の母を持って沖縄で生まれました。複雑な環境で育った。
寂しさや劣等感を紛らわそうと１５歳で麻薬に手を出した。１３年間クスリから離れ
られなくなった。体はぼろぼろで心臓が止まりそうになったこともあった。

クスリを買うために盗みをして刑務所にも２度入った。そんなどん底から彼が這い出
したのはイエスキリストとの出会いでした。彼は刑務所に居る時、お母さんはクリス
チャンになった。何とか息子が立ち直って欲しい。息子が救われて欲しいという
気持から仮釈放の身請け人のサインをしてあげるから、ここを出たら教会に行ってく
れというのがお母さんの願いでした。彼はそれを約束して教会へ行った。

「教会へ行くと、今までにない暖かい雰囲気の人々に囲まれました。こんな腐ったような
自分を受け入れ、相手にしてくれる。このような人がもっているのはなんだろうと思いました。
私はそれから礼拝と祈り会に必ず行くようにした。

その間もクスリは止められなかった。クスリを買う金を手に入れるため盗みもした。
そんな彼を見て牧師がハワイのリハビリ施設ティーンチャレンジという薬物依存者の
訓練センタを紹介しました。アメリカの各地にあり、始めた人はディビッド・ウイルカーソン
という人です。「十字架と飛び出しナイフ」という本を書いた人です。

彼は若いギャングの中へ行きキリストを伝えよ。という命がけの使命を貰って単身乗り
込んで青年達に福音を語った。段々彼らの信頼を得て多くの若者がイエス様に立ち返る
という経過の中で薬物中毒から解放される。それから薬物、アルコール中毒者を治して
いく施設をハワイに作った。そこへ行く事になった。そこではリハビリのために薬は、
一切使わない。どうするのか、ただ祈りと聖書の学びと賛美だけなんです。それを一日
繰返すだけです。

禁断症状がでてもそのままにしておかれる。彼も３ヶ月苦しんだ。意識を失ったことも
ある苦しさ。半年ほど経つと段々良くなって聖書の言葉が心に入ってくるようになった。
イエスキリストが自分のために十字架で死んでくださったんだ。という事が分って来た。
特に次の言葉が心に沁みた。
　　
第二コリント人への手紙５章１７節
「誰でもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いもの
は過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました。」

彼はことの言葉を読んだとき「神様僕の人生をそのようにしてください。僕の人生を
新しくしてください。」とイエスキリストを個人的に救い主として信じたんです。
彼がその施設で１年経ったときにやっとクスリがなくても生活できるまでに回復しました。
回復すると自分と同じ様な問題で苦しんでいる若者が日本にも沢山いる。同じ様な施設を
日本にも作りたい。というビジョンをも沖縄に帰ってきました。

２００７年１月からに沖縄で同じシステムで薬物やアルコール依存症の若者たちの回復
を助けてる働きを始めています。
そこで回復した若者達がスタッフとして働いているそうですが山城さんはこういいます

「ティーンチャレンジに来るのは、親も生徒もクリスチャンでない人が多い。賛美も祈
りも知らない若者達が聖書の言葉によって回復し、本来神様が与えた人間性を回復して
いく姿に神様の栄光をみる思いがします。」彼の例をとるまでもなく、神様は何度も何度
も人にやり直しのチャンスを与えてくださる方だという事です。

この逃れの町に示されたメッセージは人はやり直すことができる。神の元に来た者ならば
誰でもやり直しできる。それは神の恵みと憐れみがあるからです。
私達は今日からでもやり直しできる。神の恵みは豊かでいつでもあなたを創り変えることが
できるのです。
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以上、いつも母にメッセージ要約を送ってくれるＴさんの文章をお借りしました。

今回のメッセージでは、聖書には、誤って罪を犯してしまった人へのセーフティー
ネットが用意されているという話です。ダビデやモーセといった人も殺人という罪
を犯していますし、山城テモテさんのように麻薬に手を染めてしまった人にも、そ
の理由が、しかたないものであれば、イエス・キリストの死によって、その罪は、
赦され、人生をやり直すことができる事を教えてくれています。

自分は、大学生の頃、小室哲哉さんのＴＭ　ＮＥＴＷＯＲＫのファンであり、酒井法子
ファンクラブにも入っていました。ですから、小室さんが、２００６年５億円詐欺
で逮捕された時は、ショックでしたし、酒井法子さんが２００９年覚せい剤所持容
疑で逮捕された時もショックでした。

また、一番好きな馬、マヤノトップガンの騎手だった田原成貴さんが、２００１年
に銃刀法違反・覚せい剤取締法違反容疑で逮捕され、日本中央競馬会から無期限の
関与停止処分を受けたのも、ショックでしたし、シルクホースクラブのメイン生産
者で、三冠馬ナリタブライアンを生産した早田牧場の早田光一郎さんが、２００２
年総額約５８億円の負債を抱えて、倒産、約４億円を横領したとして、業務上横領
罪に問われ、逮捕されたのもショックでした。

上記の罪は、日本では、重く受け止められ、小室さんは、２０１０年５月にやっと
作曲活動に復帰された様ですが、酒井さんが歌手や女優活動をする目途は立っていません。
田原騎手に至っては、競馬界から永久追放処分を受けており、早田さんも２００９年
釈放されたものの、生産者として復活はできていません。

でも、今でも自分は、小室さんの作ったＭｙ Ｒｅｖｏｌｕｔｉｏｎ（歌：渡辺美里）や
ＲＥＳＩＳＴＡＮＣＥ（歌：ＴＭ　ＮＥＴＷＯＲＫ）が大好きですし、
酒井法子さんの歌からも元気を頂いていました。
また、マヤノトップガンが勝った、有馬記念（田原騎手は、勝った時、胸で十字を切って神に感謝しています）、



阪神淡路大震災復興支援競走となった宝塚記念、天皇賞（春）での田原騎手にレースの感動と
数十万円の配当を頂き、その記憶はまだ残っていますし、早田さんが日本に導入した、
偉大な種牡馬、ブライアンズタイム、リヴリア、アジュディケーティング、や繁殖牝馬、
パシフィカス（ビワハヤヒデとナリタブライアンの母）やアルプミープリーズ（マヤノトップガンの母）
ビワハイジ（ヴエナビスタの母）、生産馬、ナリタブライアン、マーベラスサンデー、
ビワシンセイキ、シルクジャスティス等には、自分も一口馬主でお世話になっています。
（自分の一口馬は早田さんの導入した血統の馬が非常に多いです。）

またキリスト教の牧師さんには、元ヤクザの方がいらっしゃいます。
ミッション・バラバの鈴木啓之さんもその一人です。十字架を担いで日本縦断し、アメリカ大統領
の朝餐会にも招待され、イエス・キリストによって救われた事を証ししました。

小説「嫌われ松子の一生」でも、松子は、生徒の罪をかぶって学校を辞めさせられ、
転落人生のなかで、殺人を犯したり、覚せい剤に手を染め、２度も刑務所で服役します。
松子のおかげで、罪許された生徒、龍洋一も、その後ヤクザになり、覚せい剤、殺人
等の罪を犯しますが、松子はそんな洋一かばい、許します。しかし、龍洋一は、そんな
松子の愛が信じられず、松子を拒否してしまいます。しかし、刑務所の中で、龍洋一は
キリスト教牧師のメッセージを聞き、松子が自分にとっての救い主だったと確信するのです。

聖書では、これらの仕方なく罪を犯してしまった人たちが、イエス・キリストの福音を
信じて悔い改めて罪許され、新しく作り変えられ、人生をやり直せると教えています。
自分も小室さんや酒井さんや早田さんや田原さんが、昔の職業ではなくてもいいから、
新たな人生をやり直せることを祈っています。

日本も東日本大地震という１０００年に一度と言われている災難に遭っていますが、
多くの被災者の方も、希望を失わず、人生をやり直せると思って欲しいです。
再チャレンジの難しい日本でも、再チャレンジ精神が今ほど必要なときは無いと
思います。そんな時、聖書のメッセージは、

「もう一度やり直そう」と励ましてくれるのです。